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第2回コントラバスコンテスト



去る2021年3月30日にめでたく “第2回 中学生・高校生のためのコントラバス・ソロコンテスト” が開催されました!

公式ホームページ


主宰の鷲見さんを始めとした関係者の皆様、日本全国から集まって下さった参加者の皆様と保護者の皆様、全ての皆様、大変お疲れ様でございました。


コンテストの経緯やなんかの諸々は、主宰の鷲見さんのnoteをご覧になっていただければと思います。

鷲見さんのnote





さてさて今日は、この第2回コントラバスコンテストを終えて、ワタクシの個人的な思いをつらつらと書き綴ってみようかと。


2年前に記念すべき第1回が開催された時ですが。

ウチの可愛い生徒は出場していたものの、僕自身は手伝いにも行けず聴きにも行けず、当日は合間合間にTwitterでの盛り上がりを眺めるばかり。

その後コンテストを終えたウチの子からは、テンション爆上がりの報告が来る訳です。
参加できなかった悔しさで、危うく白絹のハンカチを噛みちぎるトコでした。ハンドタオル派だからハンカチ持ち歩いてないけど。


しかしワタクシは反省を生かす男。
第2回の今回は万難を廃し、コンテスト当日は参加者受付&誘導のスタッフの1人として参加しておりました。

しかし我が師のよく仰る
「世の中は冗談みたいな事ばっかり起こる。」
てのは本当でして。


↓結果こんな有様。




ホント昔からオレは気合入れ過ぎるとロクなことにならねえ…!
気合入れた分だけ空回るタイプのニンゲンですどうもありがとうございます。

受付に立ってる間は隠れてるからそうでもないんですケド!誘導してる時に絶対気付いてる人いたと思う!

そんな方はTwitterのリプでもDMでもコメントでもなんでもいいので教えて下さい。
「実は気付いてました」って。
今後の教訓にしたいと思います。アレだけ派手に破れてて、一体どれくらいの人数が気付いてたか気になる所。

会場にいらっしゃった知り合いの方々のほとんどには、受付業務の時間が許す限り、挨拶代わりにお見せしてひと笑い取れたのでなんでも良いです。



ふざけた話はこれくらいにしておいて、真面目な感想を。


なによりも参加者の皆さんの表情でした。
コンテストが終わった後は、懇親会と言う名の参加者と審査員の方々と鷲見さんとで雑談しようぜ的な会があります。
今回はコロナのアレコレで飲食はナシで、最低限の人数にする為、どうしても必要なスタッフ以外はその会場にすら入らないという対策も取りつつ。


僕自身はその辺りの時間、参加者の皆さんの楽器が置いてある別部屋で楽器番をしておりました。
コントラバスはでっかいですからね!置いとくだけでもスペース取りますので。ましてやあの人数ですからこんな塩梅↓




参加者それぞれの帰るタイミングで、この部屋に楽器を取りに来るのです。
という事で、参加者の皆さんがコンテストのこの1日を終えて、会場を後にして帰る最後の瞬間を拝見しておりました。

その帰り際の皆さんの表情は、今日この日がいかに楽しかったかを何よりも雄弁に物語るものでして。

今日出会って仲良くなったのであろう何人かで、楽しそうに話しながら帰っていく人達もいっぱいいて。

最近涙腺最弱のワタクシはギリギリですわよ!
「お疲れ様ー!気をつけて帰って下さいねー!」
って言うのが精一杯でした。




そして受付誘導してる時は、参加者や保護者の皆様と会話しながら歩いてくんですが。

「この子は学校でコントラバス1人しかいなくて、今日コントラバスをやってる人たちに会えるのをすごく楽しみにして来たんです。」

「うわーめっちゃ分かりますそれ!今日はスタッフ含めてコントラバス関係者の人達ばっかりだから!右向いても左向いてもコントラバスの人ばっかりだから!仲間しかいないから!友達たくさん作って帰ってねー!!」

「はい!!!」

的な会話を度々してましたもんで、そんな子たちが「楽しかった!」って大満足の顔で帰って行くもんですから。
おっさんの胸ははちきれる寸前でございました。





当日集まったスタッフの皆様も素晴らしい人達ばかりでございまして。
素晴らしい事ばかりでしたが、とても書ききれないもんで、一番このコンテストらしさを象徴するなあと思った事だけここに記しておきます。


参加者の皆様は
音出しの部屋で音出しして

直前の待機部屋で伴奏合わせ

舞台袖で待機

いざ舞台へ!

という流れで移動して本番へ臨みます。
それぞれの移動でスタッフが必ず付き添い誘導をしていきます。誘導は場所ごとに幾つかのチームに分かれておりました。

その中でも舞台袖で一日中見られた出来事です。

本番直前緊張マックスの中高生に、そこら辺担当誘導チームの人達や専属ピアニストの方々までもが

「大丈夫!絶対楽しいよ!!」とか
「頑張ってー!!」とか
声を掛けていたのです。

あと面白い事言ってちょっと笑わせたりとか。

誘導チームだけじゃなくてステマネさんも優しく
「はい!行ってらっしゃい!」とか

その横を鷲見さんは良い笑顔で
「頑張ってねー!」
とか言いながら駆け抜けて行くし(色々対応して忙しいので大変)。

休憩時間になれば審査員の方々が談笑しながら(しかも大盛り上がりで)歩いて来る。

普通のコンクールじゃとてもじゃないけどあり得ない舞台袖のあの雰囲気。
何なのこの優しい世界。
まさかこの世界にはホントは優しい人達しかいないの?
汚れちまったオレには刺激が強すぎる…。
嗚呼…なんだろう…目から汗が…。


なんて言えば良いのでしょうか。
このコンテストに関わる人達は、マジに鷲見さんの想いに共感して集まって、今日この場に来たコントラバスを弾いている中高生達に素晴らしい体験をして帰って欲しいと思ってる人達しかいない。

それを強く感じさせる舞台袖でした。



残念ながら書ききれないんですよ。
こんなんがいっぱいありすぎて。

客席で聴いていた人達だってそうです。
今回はコロナのせいで客席数に制限があるため、参加者の他は、事前に申し込んだ保護者の方や伴奏者の方、そしてクラウドファンディングで支援してくださった方くらいしか会場に入れなかったのですが。
それでも実は何人ものプロのコントラバス奏者の方々が、朝から晩までずっと聴いていらっしゃったのですよ(それだけプロの方々も支援して下さっていたという事です)。


例えば前回のコンテストでゲスト演奏を披露したBASSE PLANTE氏もガッツリ全員の演奏を聴いてました。
休憩のたびに「みんな熱い演奏だよ!すごくいい!」
って言いながら。

例えばとあるコントラバス奏者の方はビシッと全部聴き、その日のうちに激アツな文をFacebookに投稿されていたり。

例えばとあるコントラバス奏者の方はこれまた朝から全員聴いて、一人一人の感想を大興奮で全部教えてくれたり。



第2回コントラバスコンテストがどんな1日だったか。
それは参加された皆さんや会場で聴いていた人達、関わったスタッフの表情や行動で示されていたような気がします。

普通じゃ考えられないような奇跡のような時間と空間。
それがこのコンテストでした。



まあ何がヤバいかって
そんなコンテストをほぼ一人で全部やってる鷲見さんがマジでヤバい。

どれくらいのヤバさなのかは、アマオケなんかの自分たちで運営して、コンサートを開催している団体に携わってる人達はイメージしやすいかもしれません。

中高生の吹奏楽部の人達も、定期演奏会などのコンサートをやる時はいろんな係があって、仕事を分担してやっている所が多いだろうと思います。

鷲見さんはそれらを全部一人でやっています。
しかも普通のコンサートではなく、コンテストです。
開催するためにやらなきゃいけない事は、普通のコンサートの比じゃない。

僕ごときでは想像すら追いつかないほどの情熱と行動力です。


全身全霊の感謝と敬意を。

そしてこの奇跡のようなコンテストが、参加した皆さんにとって、コントラバスと音楽をもっと楽しむためのきっかけと、人生の中の素晴らしい記憶の1ページとなりますように。