毛替え

 

 

 

弓に張ってある毛は消耗品です。

 

ある程度の期間使用したら張り替えなければなりません。これはどう頑張っても自力では難しいので、楽器屋さんにお願いすることになります。

極々一部ご自分で張り替える方もいらっしゃいますが、色々ぶっちぎった方です。例外中の例外です。物凄く練習したそうです。


張り替えの時期ですが、プロの奏者の場合はそれぞれの好みによって結構違います。僕の場合は短い方ですが、大体2、3ヶ月くらいでしょうか。
多くの方は大体半年から一年の間くらいな感じがします。

毎日練習する吹奏楽部の場合はせめて一年に一度程度した方が良いでしょう。限界を越えると毛がブチブチ切れてきます。

毛替えと同時に様々なメンテナンスもしてもらえるので、トラブル防止にもなります。

さて、いざ張り替えだ!となった時に選択肢があるのをご存知でしょうか。

弓の毛には黒毛と言うものが存在します。

 

普段皆さんが目にするものは白い毛が多いと思います。

 

 

弓に張る毛はお馬さんの尻尾の毛ですが(噂によると最近化学繊維のものが出たらしいのですが、僕の周りには未だ試した人がいません。余談。)、王子様が乗って登場するような白馬ばかりがわらわらといるわけではありません。色んな毛色の馬がいます。

黒毛の方が引っかかりが強く、白毛に比べて多少パワフルなイメージですかね。どちらを張るかはやっぱり好みですね。

僕の場合は黒毛にしたり白毛に戻したり、毛替えする時の気分次第です。

さすがにヴァイオリンの弓に黒毛を張っている方にお会いした事はないですが、極々稀にヴィオラ、チェロで張ってる方はお会いした事があります。

白と黒を混ぜた状態にしている方もいらっしゃいます。
白か黒かだけでなく、「モンゴル産の毛」のように産地や何やらで色々あったりもします。

工房によってどんな種類の毛を置いているかは異なりますので、毛替えをする際には電話や何かで事前に予約や確認をしてから相談、お願いをすると良いでしょう。

いよいよ弓の毛を張り替えて!さあ弾くぞ!
となった時の為に覚えておいて欲しい事があります。
 
張り替えたての毛は当然松ヤニが全くついておらず音が出ません。
 
先ず全体に均等に松ヤニを塗り、まんべんなく弾いて毛に松ヤニを馴染ませる必要があります。
 
いい感じに鳴るまでに、張り替えてから数日は掛かると思っておいて下さい。
なので本番直前ギリギリの毛替えはあまりオススメしません。
 
出来れば数日〜1週間ほど余裕を見ておきましょう