音を決める3つの要素の2つめ、弓の速さについて説明します。
例えば♩=60で弓の端から端までを使って弾くとします。
4拍で全弓弾ききる速さ
2拍で全弓弾ききる速さ
1拍で全弓弾ききる速さ
それぞれ弓を動かす速さが違いますが、その弓を動かす速さによって、出てくる音色や音量、そして得意な事が変わります。
その1 速くする
弓は速く使えば使うほど、
音のスピードが速くなり(音の勢いが増し)、音量も増える傾向があります。
その2 遅くする
弓は遅く使えば使うほど、
音のスピードは遅くなり(緩やかな音になり)、音量も減る傾向があります。
以上2点が基本の考え方です。
実際に曲の中で使う際には「音のスピードは速いけど音量は小さくしたい」などの要求が出てくると思います。
その場合には他の要素(弓の位置、重さ)と組み合わせて望む音が得られるように調節します。
前項
弓の位置で弓の位置による音の変化について説明しましたが、その位置によって使いやすい弓の速さも変化します。
↑こんな感じの傾向。
1、弓の位置が指板の方へ行くほど、速い弓が使いやすくなります。
2、弓の位置が駒の方へ行くほど、遅い弓が使いやすくなります。
弓の位置を上にしたり下にしたり、速さを色々変えて自分で実験してみて下さい。
その際は出てる音と、右手の指先から背中までの感覚をよーく観察してみて下さい。
ここまでの傾向を踏まえると、
例えばテンポがゆっくりめで、弓を返さずに音を8拍伸ばしたい!
なんて時には弓を遅く使う必要があるので、少し弓の位置を駒に寄せてやった方が弾きやすくなります。
このように
弓の速さも位置も、その時その曲その音符の要求に従って選択していって下さい。