コントラバスの演奏に使用する小道具類を紹介します。
マイクと一体になったクリップ型のチューナーもあります。こちらも便利です。
ミュートです。弱音器とも言いますが、本来は音を弱めるためではなく音色を変化させるために使用します。
上の写真左がほとんどの場合において使用されるゴムのミュート。右が滅多に使わない特注の木製のミュートです。
他にも駒全体を覆う練習用のミュートなどがあります。
ここでは普段使うゴムのミュートを例に使用方法を述べます。
まずは使用するための準備から。
上の写真の様に、駒とテールピースの間の弦と弦の隙間にミュートを差し入れます。
縦に差し込んだミュートを、先ほどの切れ目に弦が当たる様にして横にひねると、切れ目から豚の鼻に弦が入ります。
(この際にミュートのベロみたいなのがついている方が上になるようにしてください。)
豚の鼻に通った弦に沿ってミュートを駒の所まで持ち上げます。
駒にミュートを当ててグッと曲げると、ミュートのベロみたいなのが駒の上に出ます。
そのままミュートを駒に押し込み、ミュートで駒を挟んでください。
装着完了!
このまま弾いて下さい。コレでミュートがオンになった状態です。
コントラバス一本で弾いているとあまり変化が感じられないかもしれませんが(大勢で一緒に弾くとかなり違うんですけどね)、ついていることが重要です。
ミュートを外せという指示の所に来たら、今の手順を準備完了の所まで逆に戻って下さい。
準備完了の状態がミュートがオフになった状態です。
管理の項でも述べましたが、弦楽器は乾燥にも弱いです。そして日本の冬はかなり乾燥します。
主に冬などの乾燥した時に楽器に突っ込んで湿度を補うための道具です。緑のでっかいイモムシみたいです。
ゴムの穴の空いたチューブの中にスポンジが入っています。
使う時にはまず水道の水にそのままぶち込んで、中のスポンジを濡らします。
次にそのまま絞り余計な水を除きます。
ここでちゃんと絞らないと、楽器の中が水浸しになってしまい大惨事です。
そして周りについている水を、タオルやなんかで拭き取れば準備完了です。
端っこの部分で留まります。コレで完了!
ダンピットを入れて、更に楽器をケースにしまうと効果が高いそうです。
わりとすぐに乾いてしまうので、その都度また水で濡らして下さい。
人類の進歩と共にダンピットも進化を遂げているようで、新しいものもちらほら出てきています。
写真の1番上が以前からあるもの。
下2つは比較的最近出て来たものです。
新しいものは吸水ポリマー的なものを使っているのが多いようですね。
しかし特に上の写真の真ん中のものなんかは、水を入れないオフシーズンを経てカラカラにポリマーが乾いてしまうと、再び水を加えてもちゃんと吸水してくれない、みたいな話がちょいちょい聞こえてきておりますので、僕自身はまだ警戒して周りの様子を伺っております。求む感想。
ジャズっぽい曲などのピチカートが多い時に重宝しますこちらの便利商品。
ピチカートが長く続く時に弓を突っ込んで、アルコになったらさっと取り出します。
西部のガンマンとかがベルトにくっ付けてる銃のケースありますよね?
ああいった"道具を納めて体に装備するケース"のことをホルスターと言うみたいです。
写真のようにテールピース部分に括り付けて使います。
弦楽器には"ヴォルフ"と言うものが存在します。
ある程度以上鳴る楽器に多いのですが、特定の音を出すと音がウォンウォン唸ってしまうことを言います。
ウォンウォンするのが狼の吠え声みたいだからヴォルフだそうで。
4弦のコントラバスだと解放のA線とかに出ることが多めですかね。楽器によって違います。
それでそのヴォルフをやっつけるんでヴォルフキラーって名前だそうで。
最初に述べた通りヴォルフは"ある程度以上鳴る楽器"に多く生息します。
そしてヴォルフキラーは、楽器の鳴りをある程度制限してヴォルフを抑え込むものなので、どうしても楽器の鳴りが多少鈍くなることが多いです。
なので極力ヴォルフキラーには頼りたくない。
そしてヴォルフはヴォルフ対策に楽器の調整をしてもらう事で、大体はなんとかなります。
そして楽器を鳴らし込んでヴォルフをある程度手懐けて引っ込めることも出来ます。
ヴォルフキラーをつけなきゃならない状態は、いくら調整してもどう弾き込んでもヴォルフが吼えちゃって演奏にならん!と言う時に、多少鳴りが減ってしまう代償を払ってでもヴォルフ退治をしたい時ですね。最終兵器です。
どうしてもつけたい場合のつける場所の探し方
2人必要です。
1人がヴォルフが出る音を鳴らしながら、もう1人が駒とテールピースの間の弦を強く摘んで下さい。
そしてそれを少しずつずらしながら探してみて下さい。どこかでヴォルフがスッと引っ込みます。
ヴォルフが出る弦の真ん中から3分の1辺りにあることが多いような気がしますが、隣の弦で良い効果が出ることもあります。総当たりするしかありません。
そのヴォルフが引っ込む場所にヴォルフキラーをつけて下さい。
コントラバスをアンプに繋いで音を出すために音を拾うマイク的なヤツだと思ってください。
色々なタイプのものがありますが、↑上の写真は駒の隙間に挟んで使うヤツです。
個人的には吹奏楽でもJazzやPops系の曲やる時は使っちゃえばいいのになと思っています。だってJazzとかPops系の人達は軒並み使ってますもの。
↑こちらは大好きなベーシストY氏所有のもの。
駒に穴を空けて埋め込むタイプのものと、駒の足の下に挟むタイプのもの、2種類が装着されています。
コレらに更にコンタクトマイクと呼ばれる小さなマイクを装着して、3種類の音をその時の現場によって混ぜ合わせて使ってらっしゃるそうです。
↑こちらは後輩ベーシストD所有のものをちょっと拝借して僕の楽器に装着。
厳密に言えばピックアップではなくてマイクであろうと思いますが。
アルコもほぼ違和感ナシ衝撃的なまでの良い音だった!!